2022.4.13
令和3年度市民ライター育成講座受講者作品紹介( 鈴木勝弘さんの作品)
市民ライター
徳川家康のアイデアで生まれた黒はんべん
「食を知り、その地を知る」と言うがわが街はどうだろうか。
焼津市民が他県で食べると驚くものに白はんぺんがある。
それは、はんぺんとは「黒色」だと認識しているからだ。
駿河湾近海で取れた新鮮なさば・いわしを混ぜて潰して、
すり身にするため魚本来の黒色と風味が特徴である。
ルーツは、徳川家康が大量で食べきれないいわしを
日持ちするよう駿府城の台所方の「戸田半兵衛(はんべい)」
に命じ生み出されたものらしい。
300年も地元に愛され最近ではB級グルメとしても好評だ。
漁業の盛んな街だからこそできる自然と人間の知恵を感じる。
食べ方は、生でも焼いてもフライでも美味しいが、おでんと
だし粉を組み合わせれば「さぶい夜」のお酒のお供に最高である。