2021.5.7

市民ライター育成講座受講者作品紹介(蒔田 時康 さんの作品)

市民ライター

「昔ここが川だった」

「生まれ変わった水辺の公園」

名前はあまり知られていませんが、
昔懐かしい郷愁を誘う公園があります。
焼津市中根新田の栃山川自然生態観察公園です。
クスノキやエノキなど
何種類もの木々は四方に枝を伸ばし、
遊歩道に沿ってせせらぎが流れています。
西側にある栃山川緑地公園と合わせて
広さは約2万4千㎡、
緑地公園には遊具や東屋が設置され、
大人から子供までが楽しめる憩いの場となっています。
私も子供たちが幼い頃、何度も訪れ、
家族で過ごした思い出があります。

半年ほど前、空から撮影した
この地域の写真を見ました。
公園の北側に三日月形の雑木林があります。
その円弧の延長は、
この二つの公園が描くS字のカーブに繋がる。
これは河川改修前の栃山川に違いないと私は確信し、
思わず口元が緩みました。
治水対策で改修が行われ、
蛇行した昔の流路は二つの公園に
生まれ変わったということでしょう。

カメラを片手に
再びこの公園を訪れるようになりました。
来るたびに新しい発見があります。
四季の移ろいとともに見せるその佇まいに、
足を止めてシャッターを切りました。
地元の有志によって蛍の幼虫が放流され、
見学会が開かれることもあるそうです。

昔日の姿を偲びながら園内の散策、
樹木や草花、昆虫などの自然観察、
そしてバードウォッチングなど、
人それぞれに楽しみ方が見つかるはずです。
この公園は平成3年、
「静岡県のみずべ100選」に選ばれました。

栃山川自然生態観察公園 手前に流れているのが現在の栃山川

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

以前の川床に遊歩道を設置、いろいろな種類の木々が生い茂る

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

以前の栃山川・堤道 里山の面影が残る

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

栃山川緑地公園 市民の憩いの場となっている

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

四季折々の花々が訪れる人たちの目を楽しませてくれる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヤエザクラ

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